特研旅行
昭和49年卒 吉田(岩屋)薫
私は今から十数年前に井上先生の教室でお世話になりました。一体何の実験をしていたのか,今思い出そうとしても皆無で,本当に申し訳なく思っています。でも,勉強以外では色々楽しい思い出を先生につくっていただきました。その中で一番の思い出は特研旅行。今はもうなくなってしまった(?)通称「釣り舟列車」に乗って和歌山県の串本まで行きました。この列車はご存じのとおり午前0時頃天王寺駅を出発して,早い朝(まだ真夜中)に串本につきます。そこから私達は渡し舟にのって釣り場に連れて行ってもらいました。とっても寒い冬の,しかも一番寒い夜明け前に舟に乗り,何もない岩場に必死のおもいでしがみつき登りました。「なんで?なんで私がこんなこわい目にあわんといかんの?コと思いながら…。でも,それからは天国でした。しばらくすると朝日がやさしく私を包んでくれました。わたしは襲って来る睡魔の餌食になり,大きな岩の上で,朝寝,そして昼寝。夜の宴会に備えて体力を蓄えました。おかげで(?)私は一度も釣り棹を持つこともなく終わってしまいました。井上先生は列車の中からずっと寝ることもなく,串本に着き,一心不乱に釣り糸を垂れ,夜はみんなで宴会を開き,翌朝,私達女性がまだ寝ている間に,再び男子学生を連れて釣りに行かれました。本当に先生のバイタリティーにはびっくりしました。残念ながら先生のその日の収穫は何だったのかはすっかり忘れてしまいましたが,今でも大学時代の友人に会うとそのときの話が出て来ます。
先生,楽しい学生時代の思い出を作っていただいてどうもありがとうございました。
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