イロハ

昭和44年卒 船津一郎

 先日,井上先生が平成4年3月をもって退任されるとの話を聞き20数年前の学生時代がつい先日の事のように思われます。
 そもそも私が物理化学の研究室に入りましたのは先生の人柄と先生なら簡単に卒論の単位を下さるだろうという…でした。
 研究室での毎日はそれは楽しい思い出ぱかりでした。クラスメイトはいい奴ばかり,何かあると全員行動をともにしたし,井上先生は研究室以外でも我々とよく行動を共にして下さいました。もちろん研究テーマについては全員一生懸命ガンバリマシタ?非常に優れた卒論がのこっているはずです。
 井上先生との思い出と言えば何といっても釣と酒です。先生には在学中そして卒業後も度々南紀の方まで釣りに連れて行ってもらいました。釣りのイロハからお酒のイロハ,又人生について等々色々教えて頂き,そのお蔭で人間的に遥しくなり社会人になってから随分助かりました。
 それから最も思い山深いことを一つ,それは全員卒業が出来る事が決まってから研究室で最後の旅行に瀬戸内四国方面へ行った時のことです。学生最後の又来月からは社会人と言うことで皆かなりハメを外していたと思いますが,童いのにカバンの中に常に一升瓶とかウイスキー,ビールの瓶を詰めこんで持ち歩きながらの行き当たりばったりの旅は後にも先にもこれが初めてのことでした。
 その後昭和44年率の我々物理化学教室の仲間が社会で夫々の道で活躍しているのも一重に先生のお蔭だと思います。最後に井上先生のますますの御発展,御清躍を合じております。
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