カナスタ

昭和29年卒 斎藤隆子

 43年間の長い間教育に専念され,定年退職まで全うされました事は,大変おめでたい事と心よりお慶び申し上げます。
 思いおこせば,井上先生は昭和33年,無幾化学(赤沢先生)から講師に昇格されて,衛生化学教室へと来られました。私が井上先生の研究のお手つだいをしましたのは,5年間の短い期間でした。私が覚えておりますのは,何分子かの結晶水を合んでいる無機化合物を,濃グリセリン浴で,200度まで徐々に温度をあげることによって1分子づつ結晶水がはずれていくのをレコーダーにつないでピークをとる。1日1品目しか出来ませんでしたが,冷房のないところで汗をだらだら流しながら測定したのを思い出します。
 大学をやめて府庁に入ってからは,実際に測定することはなく,書類上のデーターをチェックする仕事を行っておりましたが,機器の進歩は早く,次々と新しい測定器が出来,なかなかついていくのが大変だと云う事を実感しました。
 次に,やはり昭和33年に,修学旅行で,北海道へ女子だけ行く事になりました時,私は引率の一員として,岡崎先生,中室先生,井上先生と共に,16日間の長きにわたって旅行致しました。旅行中,井上先生に教えていただいた,トランプを2組使って行うカナスタと云う遊びを二人で学生に教えたりして毎晩大いに楽しみました。それから後は家族でお正月などコタツに足をつっこんで,夜遅くまでこのカナスタで遊んだことは,やはり私にとってはいい想い出です。先生,これから後は,お酒をひかえ目にして健康に注意して自分の為に,自分の人生を大切にしてお過し下さい。


昭和34年(1959) 前列左から,衛生化学の前川先生,井上先生,斎藤先生


昭和33年7月(1958)川湯温泉 北海道


昭和33年(1958)7月 北海道・双湖台


昭和33年(1958)7月 北海道・阿寒湖
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